3DCGで作ったりすると意外と大変な太陽も、AEでは簡単に作成することができます。
まず太陽のベースとなる質感を作る為に、3840×2160(16:9)のコンポを作成します。大きいですが、ここで小さいサイズを作ると、質感が潰れてしまいます。
コンポ内にブラック平面を作り、フラクタルノイズを割り当てます。各パラメーターは下の画像をクリックして確認して下さい。
各フラクタルノイズの展開にエクスプレッションを打ち込みます。
【】内だけ入れてください。
fractal_01 = 【time*90】
fractal_02 = 【time*50】
fractal_03 = 【time*140】
各最終ルックは以下のようになりました。
各平面のモードはスクリーンで合成しています。
1920×1080(16:9)の新規コンポジションを作り、その中にSTEP1で作成したフラクタルノイズのコンポを入れ、3Dレイヤー化します。
コンポ内に新たにブラック平面と新規カメラを作り、プリセット35mmで作成します。
STEP1で作ったフラクタルノイズに、CC Sphereを割り当てます。
CC Sphere内のRadiusを760、Shadingタブ内の、Ambientを100、他を全て0にします。これでフラクタル本来の色になり、ライトの影響(CC Sphere内の)を受けなくなります。
このCC Sphere、実は3Dに対応してるかとみせかけて、2D的に円形に見せているので、カメラを回すとペラペラなのがばれてしまいます。
そこで、CC SphereのRotationにエクスプレッションを打ち込みます。
value+lookAt(thisComp.activeCamera.toWorld([0,0,0,]),position)[0]
value+lookAt(thisComp.activeCamera.toWorld([0,0,0,]),position)[1]
value+lookAt(thisComp.activeCamera.toWorld([0,0,0,]),position)[2]
このエクスプレッションは、コンポ内のカメラに対してカメラの回転に対してCC Sphereのローカル回転が追従するというエクスプレッションです。
ですがこのままだと、回転は追従しますが、90度回り込むとペラッペラなのがみえてしまいます。
ですので、フラクタルノイズのコンポを右クリックし、トランスフォーム→自動方向を選択します
自動方向がオフになっているのを、カメラに向かって方向を設定します。
これで、カメラに対して方向と回転が追従するようになりました。
最後にカメラのY軸とZ軸、フラクタルノイズコンポの、位置のトランスフォームを下にずらしたりして、画面下半分に来るように設定します。
次に太陽の発光感を出すために、正方形のホワイト平面を作ります。サイズは何でも良いですが、ここでは1024×1024のサイズで作成します。
ホワイト平面を太陽の下に置き、平面を選択しながら、楕円形ツールをダブルクリックして、丸のマスクを与えます。この丸のマスクを与えた平面にを3Dレイヤー化と、STEP2で行った自動方向で、カメラに向かって方向を設定を与えておきます。エクスプレッションは要りません。
ホワイト平面のスケールを、太陽とピッタリになるように調整し、エフェクトで、ブラー(滑らか)を適用します。数値は以下の画像を参考にして下さい。
2枚あるのはコピーして数値を調整するだけです。
もう一度ホワイト平面をコピーし、ブラー(滑らか)を削除し、今度は太陽のコンポの上にくるように置きます。
マスクをコピーし、数値は以下のように設定します。調整としては、内側に光る範囲を設定するだけです。
これで発光感の調整は完了です。
次に太陽のフレア部分を作成します。
新たに1920×1080のコンポを作成し、ブラック平面にフラクタルノイズ+各種を割り当てます。パラメーターは以下の通りです。
フラクタルノイズと、ディスプレイスメントマップの展開にエクスプレッションを書きます。尚、下から上に流れるように乱気流のオフセットにキーを打っておきます。
value+time*100
フレアが完成したら、コンポをコピーし、もう1パターン作成しました。展開を調整しただけで、他はほとんど変わりません。
最終コンポに戻り、フレアを入れる前に、調整レイヤーを一番上に作成します。
調整レイヤーにトーンカーブを入れ、オレンジ系になるように調整し、ハイライトの部分をHDRコンパンダーで少し強調します
色味はお好みで調整して下さい。
STEP4で作ったフレアを、3Dレイヤー化し配置したら、これも同様に自動方向で、カメラに向かって方向を設定を与えておきます。エクスプレッションは要りません。
このフレアを円形のマスクでぼかして、後はひたすら配置します。
ひたすら配置した感じがこうなります。当然ですが、スケールや回転などを変えてコピーがばれないようにします。大体3分ぐらいで配置できるはずです。
最終レイヤーはこれだけになりました。
最後にSTEP5までに完成したコンポを、新たにコンポジションに入れ、ヒートヘイズを入れていこうと思います。
基本的なヒートヘイズはTrick 06を見て下さい。
今回はディスプレイスメントマップと、HeatWaveを割り当てて完成としました。
太陽エフェクトとしてはそれなりになりますが、もっとつめるとするならば、太陽でよく見られる輪っか上のフレアを足してたくなど、まだ向上の余地はありそうです。
それはまた次の機会でご紹介します。